2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧
民主主義に代わるものは独裁制しかないのではと思うかもしれない。だが、それは違う。民主主義に代わる唯一の体制は独裁制ではない。 正しい考え方は、車を民主主義的に購入するということの代替選択肢は、独裁者が車を買うということではなく、あなた自身が…
ある人が毎日チキンを食べるのを強制されており、チキンが好きだと発言するとしよう。これは信用できない。彼にチキンを食べない自由があってこそ、その発言は信頼できる。 民主主義についても同じことが言える。民主主義は強制である。全員それに参加しなけ…
たとえば教育について考えてみよう。無気力教師、暴力・いじめ、学力低下など問題ばかりである。これは私たちの望むものではない。 民主主義が足りないから、これらの問題は起こるのだろうか?いや、逆である。民主主義が機能した結果がこれなのである。すな…
国際政治においては、民主主義国家は良い奴で、そうでないのは悪い奴ということになっている。民主主義国家は平和を愛しているのだ。でもそれは本当だろうか? 民主主義が最も進んだ国であるアメリカはこれまでに数々の戦争を起こしてきている。無防備な市民…
自由と民主主義はセットで来るかのように思っている人は多い。じっさいは互いに正反対のものである。民主主義では政府の決定から逃れられる人はいないのだ。命令に従わなければ罰せられる。この意味では独裁制と基本的に違いはない。 民主主義がまだ崇められ…
連帯感と民主主義はよく結び付けられるが、それは違う。民主主義とは言ってみれば税金略奪闘争における適者生存の論理なのだから、連帯感とはまったく逆だとも言える。 民主主義のもと、みんなで物事を決定しなければ、国民の一体感が失われると思うかもしれ…
友達のグループでどこのビーチに行くかを決めるという程度なら、多数決で解決が図れるかもしれない。でも大抵の場合、問題解決に多数決というのは必要がないし、実際、そういう民主主義は争いを引き起こすことのほうが多いのである。 民主主義は個人的な問題…
ざっと言って、人々が生産したものの半分を政府がとり、再分配する。その大部分が利益団体に行く。EUの予算のうち5分の2は農業補助金だ。ほかに発展支援団体、銀行、大企業、テレビ局、環境団体、文化組織などが何十億もの助成金を得る。 圧力団体は助成金や…
逆である。民主主義は富を破壊する。 民主主義でなくとも繁栄している国家はある。シンガポール、香港、湾岸諸国などである。一方、アフリカや南米では多くが民主主義国であるが、貧しい。 西側諸国は「民主主義にもかかわらず」裕福であると言うべきである…
民主主義は実際に中立などでない。それは本来的に集産主義であり、政府の干渉と個人の不自由に向かうものである。なぜそうなるかというと、人々がいつも政府に要求を行ない、そのコストを他人に支払わせたがるからである。 民主主義はその本質において全体主…
多くの人が信じているからといって正しいとは限らない。集団的幻想の事例は数多くある。地球は平らだとか、王は神の代理であるとか。奴隷制やユダヤ人迫害も昔は多くの人が正しいと思っていたのだ。 民主主義においては、道徳的判断は多数派の意思にゆだねら…
そもそも「人民」というのは存在しない。たくさんの意見や利害があるだけなのだ。「人々がペプシを欲しがっている」という場合でも、ある人々がそれを欲しがっているというだけなのである。政治的嗜好についても同じことが言えるだろう。人々全体の嗜好や意…
「すべての票に価値がある」というのは、「すべての票に無視できるほど微小な価値がある」ということであり、実質どの票にも価値(影響力)がないということだ。 他の99.9999%の人の投票によってあなたの運命は決まる。そこで投票とは「自由を失う代わりに得…
参院選がまもなく公示されますね。選挙は民主主義というものを考える良い機会だと思います。 フランク・カルステンとカレル・ベックマンによる共著 Beyond Democracy には13個の民主主義の神話が集められています。 神話その1: すべての票に価値がある(Eve…