アナルコ・キャピタリズム研究(仮)

★無政府資本主義の理論(経済学)◆リバタリアニズム▽海外リバタリアンの文献翻訳■時事問題・日常生活▼ロンドン暮らし

▽ジェフリー・タッカー(翻訳)

ツイッターはなぜすごいのか

「自分のランチについて世界に発表するなんて、他にやることがないのかな。」 数え切れない数の人が、ツイッターについて私にこんなことを言ってくる。私はもう相手にするのをやめた。彼らはお高くとまり、Facebookや YouTube、Angry Birds、あるいはスマー…

ネットとケータイ―私たちを国家から解放してくれた自由のための技術

民間セクターが音声コミュニケーションを完全に私有化できる能力を得たのは少なくとも1947年以降であるが、政府があまりにも電波を独り占めしてしまったために実際にそうすることはできなかった。1994年になって初めて、コミュニケーション分野で革命を起こ…

電子媒体―出版における革命

最近の子どもは親に対して「ママたちはインターネットの前に生まれたの?」などと聞く。子どもたちはネット以前に生活があったということを薄々知ってはいるが、それをまるで自動車や水道以前の生活と同じものかのように考えている。これはすごいことである…

無限に複製可能なものに所有権はない

しかし知的所有権の保護は普通財産の保護となんら変わるところはないと反論する人もいよう。それは違う。真の財産は不足している。知的所有権の対象になるものは不足していない。ステファン・キンセラはそう説明する。画像、アイデア、音、ページ上の文字の…

限界労働者を島流しにするということ

いったい何を間違ったのか。世の中に仕事がないというわけではない。ある価格では必ず仕事は豊富にあるし、少しでもお金を稼ぐことはゼロよりいいことである。少なくとも面接の機会はどこかにあるはずだ。求職者の就業の障壁をリストにすれば長いものになる…

この世に安定した国家というものはない

ソビエト崩壊の教訓は社会主義が機能しないということだけではない。それは全体包括的な国家主義は長続きしないということであり、このことは一党独裁の下であろうと民主主義という幻想の下であろうと変わらない。我々はソ連の20年前の経験を謙虚に受け止め…

模倣のダイナミズムとイノベーション

18世紀と19世紀のドイツ語文化圏における芸術を見てみよう。作曲家による模倣は最大の賛辞であると考えられた。バッハがブクステフーデのエラボレーションを書いたとき、それは故人の遺産と記憶への素晴らしい贈り物だと見なされた。マーラーがブラームスの…

知的財産権は時代に逆行している

知的財産の問題は今日の世界では非常に重要なトピックである。 我々が日常使う物やサービスの多くがどんどんデジタル化されている。何かをデジタル化するということは、それからある部分を取り出し、希少性の世界から無限に再生産可能な世界に移すということ…