知的財産権は時代に逆行している
知的財産の問題は今日の世界では非常に重要なトピックである。
我々が日常使う物やサービスの多くがどんどんデジタル化されている。何かをデジタル化するということは、それからある部分を取り出し、希少性の世界から無限に再生産可能な世界に移すということである。
こういう状況で「知的財産」という概念、すなわちたった一人の政府公認の独占者だけがあるアイデアを一定期間使ってよいという考え方は、むしろ話が逆だと言える。
それは消費者と生産者に対する一方的だが実効力のない強制であり、それだけで市場を基盤とした社会秩序を形成するのに本来不可欠な学習プロセスを断ち切ってしまう。
Jeffrey A. Tucker
It's a Jetsons World: Private Miracles and Public Crimes
40. Ideas, Free and Unfree
より