アナルコ・キャピタリズム研究(仮)

★無政府資本主義の理論(経済学)◆リバタリアニズム▽海外リバタリアンの文献翻訳■時事問題・日常生活▼ロンドン暮らし

民主主義の神話その11: 人々は望むものを得る

たとえば教育について考えてみよう。無気力教師、暴力・いじめ、学力低下など問題ばかりである。これは私たちの望むものではない。

 

民主主義が足りないから、これらの問題は起こるのだろうか?いや、逆である。民主主義が機能した結果がこれなのである。すなわち、中央の政治家と官僚が、教育を独裁的に組織することが原因なのだ。

 

教育予算の配分、学校の認可、授業内容など、あらゆることを政府が決める。それはまるで旧ソ連にあった国営工場である。出てくる製品の品質は最悪だ。むしろ量ばかり重視する。消費者の需要をさっぱり理解していない。何の技術的革新もない。とにかく政府がバックにいる独占のため、改善のインセンティブが皆無なのである。そのくせ、政治家たちはもっと予算と権限をくれ、そうすれば悪いところを直せるのだと言う。

 

同じことは、医療や警察などのパブリックセクターにあてはまる。

 

もっと個人に、ビジネスに任せよう。人々の望みを叶えるのは民主主義でなく市場なのである。政府に選択させるのではなく、個人に選択させるのだ。本当に「民主的」というのはこういうことである。

 

(参考: Frank Karsten, Karel Beckman, Beyond Democracy, Myth 11 - People get what they want in a democracy)