アナルコ・キャピタリズム研究(仮)

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『無政府国家への道』紹介その6

第三章 自由は秩序を生み出す(契約と団体) より

個人主義は自発的な社会主義を認める。契約に基づく社会は(ノジックが述べているように)、合意している成人の間の資本主義的行為を禁じる社会主義社会とは正反対のものである。

・営利を目的とする(商事会社)にせよ、営利を目的としない(共済組合、文化団体、慈善機関、協同組合)にせよ、さまざまな形態をもってはいるが、自発的団体は財、世話、および協力行動の交換を制度化し、持続させる(個人の個人の)自由な契約にすぎない。

自由社会においては、公民活動の大部分は共済・慈善・教育および経済協力の各種団体によって引き受けられている。「組織された」社会、すなわち国家によって管理された社会においては、国家は公民精神を社会化し、それを強制的な税金に置き換える。

・強制は一般に社会あるいは国家の水準でのみ、すなわち、法律上免れることができない拘束がすべての個人に課せられるときにのみ存在する。自由は、人々が契約による制約を自発的に自分に課すことを認める。

(第三章つづく)