アナルコ・キャピタリズム研究(仮)

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リバタリアンはまともな保守を支持する(15)全体主義者・国家主義者でない

これがシリーズ最終回となります。

アダム・スミスからロン・ポールまで10人の保守が挙がりました。歴史の順に、5人は政治家、5人は学者ときれいにバランスよく揃いました。われながら、なかなかいいまとめになったと思います。

引用・強調部分はほとんどリバタリアンの思想と一致するものです。最初から読んでいただくと、この10人の保守主義者たちが皆つながっていて、そして一つの流れになっていることに気付かれると思います。またそれと同時に、リバタリアニズム保守主義の一極として考えられることがおわかりになると思います。

この10人に共通するのは、みな確固たる信条・信念をもっているということです。そしてその共通点というのは、一言で言えば全体主義共産主義社会主義)の否定ということです。

これはいいかえれば政府による計画・コントロールの否定ということです。ここで個人主義自由主義の肯定と言うと意味がはっきりせず、誤解が生じることは必至ですが、政府による全体コントロールの否定と言えばはっきりします。

結局まともな保守というのは小さな政府論者ということであり、それがリバタリアンの支持できる保守ということになります。そこで重要なのは、全体統制主義者あるいは国家主義者でないということであり、保守のための保守でないということです。


リバタリアンはまともな保守を支持する(全15回シリーズ)

(1)道徳の押し付けはだめ
(2)アダム・スミス
(3)『国富論』
(4)保守のルーツと展開
(5)エドマンド・バーク
(6)ルートヴィヒ・フォン・ミーゼス
(7)フリードリヒ・ハイエク
(8)『隷従への道』
(9)カール・ポパーと開かれた社会
(10)バリー・ゴールドウォーター
(11)ミルトン・フリードマン
(12)マーガレット・サッチャー
(13)ロナルド・レーガン
(14)ロン・ポール
(15)全体主義者・国家主義者でない