国益とはなんだろう
Harry Browneの著書『Liberty A to Z』によれば、国益とは
・完全なごまかし言葉であり
・国全体に広がる利益とかではけっしてなく
・ある個人や企業、産業、利益団体へもたらされる利益のこと
であり、それは
・国の大部分の人にとって純損失になるだろう大義を後押しする言葉
です。
国益という言葉がよく使われるのが国防や外交の分野でしょう。
国際問題が生じると、最もろくでなしの政治家が真っ先に訴えるのが戦争です。しかし、善良な市民にとってはそれは最終手段です。このことは上の定義にぴったり当てはまります。政治家が市民のためではなく自分のために世界を平和にしようとするわけです。日本の場合、9条という素晴らしい憲法こそありますが、安全保障条約でアメリカに守られるという安心から、その点では無謀な行動に出る可能性もあります。
ところで、どの国とも安全保障条約のようなものは結ばないというのがリバタリアンな外交政策です。よって米軍には日本から撤退してもらわないといけません。また憲法にあるよう、自衛のための活動はよいですが、国際平和維持のための活動には参加すべきではありません。やることはミサイル防衛と国境警備ぐらいでしょう。
国防にしても何にしても、政府がすることはすべて政治問題になるのであり、つまるところ特定の人々への利益誘導政治になるのです。