アナルコ・キャピタリズム研究(仮)

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日本のバターは高すぎる

小中学校では給食にマーガリンが出てましたね。あんまり旨いんで余りをもらって塗ったりして。気分が悪くなった思い出がある方も多いかもしれません。

 

かつては植物性ということでバターより健康によいとされたマーガリンは、近年は「トランス脂肪酸」を多く含むということで問題視され、「食べるプラスチック」「ゴキブリも食わぬ」「狂った油」などと言われるようになりました。

 

少し前、バター(あるいはマーガリン)を塗ったトーストを久しく食べてないことに気づき、バターを買いに行くことにしました。が、その高いこと。というより品数がない。価格、種類、塗りやすさ、クセのなさなど、あらゆる点でマーガリンがバターに勝っています。

 

そのときはこんなもんかと調べなかったのですが、この記事を見てバターの関税率が異様に高いという事実をきちんと認識しました。

 

財務省貿易統計・実行関税率表(2010年4月版)によると、バターの関税は従価・従量複合税で (35%+1,159円/kg)となっています。たとえば1kg400円のバターを海外から購入すると、400*0.35+1159=1299円の関税がかかり、実際の支払い価格は1699円となります。関税だけで値段が4倍になってしまうのですね。

 

下の国際比較を見ても日本は突出して高いことがわかります。

 

一般社団法人日本乳業協会より http://nyukyou.jp/common/pdf/yearbook/ove_12.pdf  

最近のマーガリンはトランス脂肪酸を減らし、より安全にはなっているそうですが、今までの私たちは、バターの高関税のために、比較的安いマーガリンを選択せざるをえず、健康を損なってきたといえるでしょう。