アナルコ・キャピタリズム研究(仮)

★無政府資本主義の理論(経済学)◆リバタリアニズム▽海外リバタリアンの文献翻訳■時事問題・日常生活▼ロンドン暮らし

私がアナルコキャピタリストになるまで3

大学入学後、生協の本屋で偶然『戦略的思考とは何か』という本を手に取りこれだと思った。高校の頃からギャンブル(に勝つ方法)に興味があって確率論が好きだったが、さらに広義の合理的意思決定論は私にとってすごく魅力的だった。これは有名なゲーム理論の本でその実践的・経営的応用が書かれてある。 だがそれからしばらくも経済学に関心はなかった。政治・経済への興味もなくなっていたし、初級のマクロ経済学の講義は全然理解できなかった(今でも理解できないが)。ただ経済学が何かを数学的に分析する学問でお金に関する学問であることから(いずれも一面的な見方だが)、いつしか現代経済の本を読むようになり、そこで運良く出会ったのが『ランチタイムの経済学』であった。これはミクロ経済理論を社会問題に適用し、常識とは異なった結論を出す本で非常に楽しく読んだことを憶えている。 それからはゲーム理論ミクロ経済学の勉強に没頭した。合理的個人の合理的意思決定論を学び、その頃からリバタリアンの下地は着実に作られていたが、未だ政治思想のようなものにはさっぱり関心がなかった。 (続く)