アナルコ・キャピタリズム研究(仮)

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ジャガーと労働党

イギリスを退廃した貧乏国だと思っている人も多いかもしれない。80年代サッチャーが直そうとした「英国病」のイメージがそのまま残っていたり、あるいは近年でもロールスロイスの売却という没落した帝国を象徴するような出来事があったからである。 ブレアの公用車はジャガーXJである。もしかするとジャガーを未だに国営メーカーの車だと思っている人がいるかもしれない。ジャガーサッチャーにより1984年に民営化された後、1990年からは米フォードが所有している。 1922年に誕生したジャガー社の前身スワロー・サイドカーは1934年 SS Cars と改名した。さらに第2次大戦の終わった1945年、SSがナチス親衛隊を連想させるということでジャガー社に改名する。(1934年とはドイツ首相ヒトラーがまさに総統になった年である。)戦後ジャガーアメリカでも成功し、共同創設者で会長のライオンズは1956年ナイトの称号を授与された。 だが1964年労働党が政権につくや当時停滞していたイギリス産業を復活させるということで政府の自動車業界合併推進政策が始まる。1966年ライオンズに後継者がいなかったこともありジャガーはイギリス最大手メーカーBMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)に吸収合併されBMH(ブリティッシュ・モーター・ホールディングス)という新会社になる。1968年BMHはレイランドとローバーを合併しBLMC(ブリティッシュ・レイランド・モーター・コーポレーション)となる。1975年BLMCは国の財政再建のためということでついに国有化されてしまう。 要するにジャガーを国が生産していたのは1975年から1984年までの10年間ということになる。以下はwikiからの引用である。
1966年にはウィリアム・ライオンズが会長職から退き、国営企業ブリティッシュ・レイランド(BL)と合併した。合併してからは生産される車の品質が落ち、しばらく冬の時代を迎えることになってしまう。(現在も良く話題に上る「ジャガーは良く壊れる」という話はこの時代に出来上がったものである。したがって今のジャガー社の車における「壊れやすさ」は他の輸入車となんら変わるところがない。) ジャガー (自動車) 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』