アナルコ・キャピタリズム研究(仮)

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ニセ札作りの何が悪い!その1 日銀券も政府紙幣もニセ札である

「オレねえニセ札作んのもべつに犯罪やとはおもてないんや。」「ニセ札でだれが死にます?だれが損します?日本かて戦争中中国のニセ札作ってたんや。ぼくらが作ったらあかんという法はないでしょう。」「私は<ニセ札>を作るつもりはない。これから作ろうとしているものはあくまでも<ホンモノ>の紙幣です。」

映画『ニセ札』予告篇
http://www.youtube.com/watch?v=4jfxTXhYVTI

世界的金融危機の今、あるいはデフレで政府紙幣が議論される昨今、この映画はいいときに出てきたかもしれない。

あなたはニセ札作りの何が悪いか理由が言えるだろうか?

たしかにニセ札が作られると他のお札は減価する。すなわちインフレになる。だから悪い?

政府の信認がないから?そうですね。でも政府のお墨付きだからって何の実物的裏づけもないんですよ。この意味では日銀券もニセ札です。裏づけはただみんなが使ってるからってことだけでしょう。

いま日銀券に似せた精巧なニセ札が何十兆円も出回るとみんなが助かると思っている人たちがいる。でたらめにインフレ・デフレを引き起こす政府が問題であると考えるのは正しい。だがわれわれは政府の金融政策を論じる前に、その貨幣発行独占の弊害を論じるべきなのである。