差別がないという地獄 その1
以下はHoppeのUncertainty and Its Exigencies: The Critical Role of Insurance in the Free Market(不確実性とその要件:自由市場における保険の決定的な役割)の翻訳(抄訳)である。
■保険とは何か
事前に「勝ち負け」がわからないのが保険であり、それは「非システマティックな」再分配制度といえる。誰も高い保険料を払って高リスクな人といっしょになりたくない。たとえば体を動かす必要がない大学の先生がプロのアメフトの選手といっしょの傷害保険には入りたくないだろう。もし自由市場にそんな「システマティックな」再分配を行う保険会社があればすぐにつぶれる。
民間保険会社はリスク度によって顧客をグループ分けし、適正な保険料をつける。彼らはそのためにあらゆる基準で差別を行う。たとえば災害保険なら地域的・地理的に、健康保険なら生物学的・遺伝学的にである。喫煙者かどうかなどライフスタイルが異なる場合や、職業によってリスク度が異なる場合にも差別する。
(続く)
■保険とは何か
事前に「勝ち負け」がわからないのが保険であり、それは「非システマティックな」再分配制度といえる。誰も高い保険料を払って高リスクな人といっしょになりたくない。たとえば体を動かす必要がない大学の先生がプロのアメフトの選手といっしょの傷害保険には入りたくないだろう。もし自由市場にそんな「システマティックな」再分配を行う保険会社があればすぐにつぶれる。
民間保険会社はリスク度によって顧客をグループ分けし、適正な保険料をつける。彼らはそのためにあらゆる基準で差別を行う。たとえば災害保険なら地域的・地理的に、健康保険なら生物学的・遺伝学的にである。喫煙者かどうかなどライフスタイルが異なる場合や、職業によってリスク度が異なる場合にも差別する。
(続く)